反応しないことの大切さ

自ら責任を引き受けて行動を起こすのか、それとも周りから動かされるのか、どちらの道を選ぶかによって、成長や成功の機会も大きく変わるのである。「第一の習慣 主体的である」

今日は久しぶりに「7つの習慣」から書いてみたいと思います。

今年に入ってから、7つの習慣を丁寧に読み直しています。福岡でサラリーマンをしていた頃も7つの習慣を読むことはありましたが、今のように時間をかけて読むのは初めてのことです。

丁寧に読み進めてみると、福岡にいた頃の自分の行動を思い出して反省したり、なぜあの時にうまくいかなかったのか、という理由が見えて来たりと、数年前の出来事に関して興味深い経験をしています。また同時に大分に移住後の現在の生活にも大きなヒントも多く存在しています。

特に最近では7つの習慣の中の第一の習慣である「主体的である」という箇所に書かれている「選択する」ということを意識して生活をするようになりました。例えば、

(主体性とは)人間として、自分の人生の責任を引き受けることも意味する。私たちの行動は、周りの状況ではなく、自分自身の決定と選択の結果である。

という言葉があります。「自分で自分の行動を選択する、それは周囲や相手の状況によるものではない」という言葉は、改めて考えてみると大きな力を持っているように感じます。

以前の私は周囲の状況や相手に「反応」をすることが多く管理職としての私の精神状態は、上司や部下の状況にかなり左右されていました。上司の機嫌が悪ければ、その機嫌の悪さに一日中引きずられて、とても悲しい想いで過ごしていましたし、部下が何か失敗をすれば、その失敗で気分を悪くしたままだったと記憶しています。

しかし、7つの習慣が教えていることは、周囲がどういう状況であっても、自分がどんな行動を取るのか、どんな風に人生に責任を負うのかは、あなた自身の選択だ、ということです。上司の機嫌が悪くても、部下が失敗をしても、それに引きずられて気分の悪い一日を過ごしているのは、他の誰でもない「私」がそのように選択をしたからと教えています。

これは家庭においても同じことです。私の主人は、3年前に起きた脳梗塞の後遺症で失語があり、会話がスムーズにできません。主人も私も自分に余裕がある時には、お互いに時間をかけて会話をすることができますが、どちらか一方に余裕がないときには、会話がスムーズにできずにぶつかることも多くあります。

つい先日も、主人の気分がすぐれない時に、私の一言に気分を悪くしたようで、大声を上げて怒鳴っていました。今までの私であれば、主人が大声を出してきたら、こちらもやはり大声になって、反論をしていました。しかし、ふと「選択する」ということを思い出し、主人がどれだけ大声を出しても、私は大声を出さない、反応しない、と決め、穏やかに話を返していきました。

どれだけ主人が怒鳴っても、イラついても、私は穏やかに返事をします。穏やかに会話を続けます。今までにはなかったパターンです。少し時間はかかりましたが、しばらくすると主人は落ち着きを取り戻して、普通の会話に戻っていました。

私たちは、普段から多くのことに反応しています。SNSを観て「いいね」を付けることも、ある意味「反応」です。ネットの情報に怒ったり、悲しんだりすることも「反応」です。また職場での人間関係やお客様との間に起こるいろんな出来事にも反応しています。

その反応を、どれだけ自分で「選択」できているかということが大切なのです。相手に「反応させられている」のか、自分で「反応している」のかです。私は管理職研修に伺った時に、管理職が行うべき一番の仕事は「自分の機嫌を自分で取ること」とよくお伝えをするのですが、まさに、「反応を選択する」ということは「自分の機嫌を自分で取ること」だと思っています。

ぜひみなさんも、ご自分の反応をご自身で選択してください。周りに動かされるのではなく自分が動いていく、まずはそのように「在る」のだと「決める」。そうすることで、ご自身の人生の主役であり続けていただきたいと願っております。

小さな組織のための小さな研

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