【管理職研修】研修で変える組織のマインドセット

ご存知の通り組織文化というものは、日々の業務にも社員の成長にも大きな影響を与えます。組織文化がポジティブなものかネガティブなものかによって、社員の言動には大きな違いが生まれます。この組織文化については、多くの方がその重要性について理解されていますし、できれば自社の文化はポジティブな文化の方が良いと思っておられると思います。

この組織文化について一つ厄介なことがあるとしたら、その文化は社内にいる人たちにはわかりにくいということです。特に、組織にいる時間が長くなればなるほど、また中心にいればいるほど、文化の特徴がわかりにくくなります。

環境の変化に気づきにくいことの例として茹でガエルの話があります。皆様の中にも聞かれたことがある方が多いとおもいます。

「カエルは、いきなり熱湯に入れると驚いて逃げ出すが、常温の水に入れて徐々に水温を上げていくと逃げ出すタイミングを失い、最後には死んでしまう…」 ゆでガエル理論とはこのように、ゆっくりと進む環境変化や危機に対応する難しさや大切さを説く言葉

これは、外部環境の変化に対してだけではなく、社内変化や組織文化についても言えることです。ずっとその組織にいるとなんとなく変わってきているのは感じつつも、しかし劇的な変化でなければ大きく気づくこともなく、本当に気がついた時には「手遅れ」という状態になっていることもあるものです。

ではどうやって組織文化に気がついていくのか、それは外部の目を入れることが早道です。転職者に自社の雰囲気や組織文化に対する印象を聞く、コンサルティングや研修などで外部から人を招き、組織の中に入ってもらうということです。

去年に引き続き年間を通して毎月1度研修に伺う福祉施設があります。去年は10回の連続した研修を通して「管理職としての心得」をさまざまな角度からお伝えしてきました。こちらの施設にとって管理職研修を年間を通して行うことは初めての試みで、研修の回を重ねるごとに、管理職の皆様の意識が変わり、顔つきも発言内容も変わってきました。役員の方にもその違いを感じていただくことができ、継続して研修を担当させていただくことになりました。

そんな今年の研修は去年とは少し形が違います。研修だけではなく個人面談を導入したのです。研修に参加していただくと学びは大きいのですが、事業部に戻って研修内容を実践することが難しく、結局何も変わらない、という気持ちになる管理職の方もおられます。それならば、講師との個人面談を行うことでもっと管理職の皆様に寄り添った支援をしたいと考えました。講師が、13名の管理職のそれぞれの課題に向き合い一緒に考えていく「伴走型研修」としました。

一月の個人面談でそれぞれの課題やお話を伺い、管理職の皆様が抱えているご自身の課題やチームとしての課題がたくさん出てきました。そしてそれと同時に集合型研修だけでは見えにくかった組織文化も知ることができました。これは今年一年も研修を担当させていただく講師にとっては非常に貴重な体験となりました。

組織文化として、他部署のことをとてもよく観察して他部署の管理職を「褒める・認める文化」がありました。「今は人手不足の中、本当によく頑張っていると思う」と管理職が他部署の管理職のことを褒めていました。とても素敵なことです。しかし残念なことに、その声がお互いに届いていません。これは研修の時間にお互いの声がもっと届き合うようなチャンスを作っていくことで変えていくことができます。

一方、ネガティブな文化としては「できない」というマインドからスタートしてしまうことです。何か話をしても「無理ですね」「できません」とまず「否定」から入るのです。8割の管理職の方がそのような反応でした。そして、これは役員にも同じことが言えました。役員の方も「それは無理ですね」と第一声が「否定」なのです。

これは組織としては変えるべき文化です。「できない」という思いからスタートすると、それだけで相手の話が入ってこなくなりますし、必要な情報も集まりません。助けてくれる人が現れていたとしてもそれに気がつかないままで終わってしまうかもしれません。もし、「できる」または「できる方法を考えよう」という思いからスタートしていれば、必要な情報が集まってきますし、不思議なもので必要な助け人が与えられるものです。

今月の研修では、この「できない」という思いを「できる方法を考える」という思いに変えていくためのテーマを設定しました。ズバリ「できないをできるに変えるマインドセット」。一月の個人面談で見えた課題への「応答研修」の第一弾です。今年一年をかけて「できない」からスタートするマインドを「できる方法を考えよう」というマインドに変えていきます。

今年の年末には、多くの管理職の皆様が組織の課題に対して「できない」ではなく「できる方法を考えよう」という思考になっていて、チームメンバーを巻き込んでいけるような組織になっていることを目指しています。

研修は新しい知識を入れるためだけに行うものではありません。このように組織文化を作っていくために行うこともあります。研修を受講してくださる皆様で基準を合わせ、同じゴールを目指していくことによって、組織文化を変えるきっかけにしていきます。

実際に組織文化がどのように変わっていくのかは、これからのお楽しみです。今年の年末に、またこのブログで皆様に素敵に変わった組織文化についてのご報告ができることを楽しみにしておきます。

組織文化を変えていきたい、管理職の足並みを揃えてひとつの目標を目指していきたい、そのような課題をお持ちの経営者の方、年間研修を通して実現してみませんか?まずはお問い合わせください。

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