【管理職向け】スタッフとの面談時間が愚痴で終わる?

【悩み】
部署スタッフとの面談を月に1度は行いたいと思っていますが、スタッフの愚痴を聞いて終わることだけは避けたいと思っています。何か良い方法はありますか?

現在、私は、大分県を中心に職場づくりや人材育成をテーマとした研修を担当させていただいております。普段の研修は、全社研修や新入社員研修なども行いますが、職場づくりや人材育成をテーマで扱う場合は、管理職研修であることが多いです。

研修では、面談の目的や方法などをお伝えします。また、実際に面談のロールプレイングも行い、自分の様子を動画に収めて第3者の視点で自分の面談の様子を見るということも行ったりします。動画で自分の様子を観てみると「思った以上に表情が硬い」「ほとんど相手の顔を見ておらずメモばかり取っている」など、気づきが多いものです。

研修を通して、これからスタッフ面談を行っていこうとされる管理職の方から相談をいただくこともありますが、本日ご紹介した冒頭の悩みも、研修を通していただいたご相談の一つです。面談はやりたいが、スタッフの愚痴を聴くだけで終わってしまわないか心配している、という内容です。

私もサラリーマン時代には毎月1度、スタッフ面談を行っていました。そんな経験から言えることは、面談にも「段階」があるということです。

【初期】面談を導入してすぐ、まだお互いに面談に慣れていない
【中期】複数回の定期的な面談を行ないお互いが面談に慣れてきた
【安定期】定期的な面談が習慣となっていてお互いがその効果を感じている

面談を導入してすぐの【初期】の頃は、お互いがまだ面談の時間に慣れていません。面談をする側の上司は「とりあえずやらなくてはいけない」という義務感で行う場合もあるかもしれませんし、面談を受けるスタッフ側も「会社が決めたこと」「何の役に立っているか分からない」という思いが強いかもしれません。

そのような初期の時期は、面談が「愚痴」を聞く時間になってしまっても良いのではないかというのが、私の意見です。理由はいくつかあります。

理由1:信頼している相手にしか愚痴は出ない
愚痴を言える相手というのは、ある程度信頼できる人材です。そう考えると、上司との面談時間に愚痴が出るというのは、良い関係ができているのかもしれません。

理由2:スタッフ面談の時間は「あなたの時間」であることを伝える
研修中にもお伝えをすることですが、面談時間は相手の話を「聴き切る」ことが大切です。面談時間に上司側がしゃべり続けては意味がありません。相手の話を聞いて、聴いて、聴き切って、初めて面談の効果が出てきます。その時に、愚痴であってもスタッフの話を聴き切っていくことでスタッフに「面談の時間は自分の時間」であることを体験してもらい、安心してもらっていくことができます。

理由3:愚痴の中にこそヒントがある
愚痴が出るというのは、何かに不満があるということです。不満があるということは、組織としてチームとして改善すべき点が含まれているということです。愚痴には大きなヒントが隠れています。スタッフが何に対して不満を抱いているのか、どのような改善を望んでいるのかを聴き切っていくと良いと思います。

そうやって面談を重ねていきながら、お互いが面談に慣れてきた時、愚痴が出たら「あなただったらどうする?」「どうすればもっと改善できると思う?」と質問を投げかけていきます。そうやって少しずつ、愚痴になる状況に対して「当事者」としての意識を持ってもらい、一緒に改善をしていくと良いと思うのです。

定期的なスタッフ面談には大きな効果があります。しかし、最初から上手くいくことはありませんので、気を楽に持ってまずは80点を目指してみてください。

スタッフ面談をこれから導入予定の管理職の方、何かお困りのことがあればいつでもご連絡ください。面談を実施していくための研修などもお受けいたします。

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