会議に大切な3つのもの

先日、ある団体様向けに「会議のやり方」をオンライン研修にて開催いたしました。この団体様は、民間企業ではなく非営利団体です。参加者は大分県だけではなく、福岡県、石川県、北海道、など日本全国さまざまな場所からご参加いただきました。

研修の背景

今回の研修を準備するにあたって、みなさんには事前にアンケートへのご協力をお願いしていました。アンケートには、

・会議が長くなる
・途中で議論がずれて何の話をしていたのか分からなくなることがある
・持論を述べるばかりの人がいて議論にならない

などの意見がありました。

皆様もそのような会議を経験されたことがあるかもしれません。
会議が予定の時間を超えても延々と続いている、議論なのか雑談なのかわからない話が続く、やっと会議は終わったけれど「結局、あの会議って何だった?」と思うことがある、そんな会議ありますよね。

こちらの団体様でも、同じような悩みをお持ちになっていて、それを何とかしたいという思いから研修のご依頼をいただきました。担当の方が仰ったことで印象深かったことは「考えたみたら、会議のやり方って勉強したことがないんですよね」というもの。確かに、社会に出ると会議に参加することは増えますし、自分が主催することもあるかもしれませんが、会議のやり方を勉強したことがあるかと言われたら、勉強の経験がない方の方が多いかもしれません。

研修内容

今回のオンライン研修の内容は以下の3点です

①会議の「目的」を考える
②会議の「ゴール」を考える
③会議を「見える化」する

という3つです。そして、その上で、「時間厳守を徹底」しましょうとお伝えをしました。

①会議の「目的」を考える

会議には「目的」が必要です。「目的」は「〜〜のために」と言い換えることができます。今日の会議は何のためにやるのか、ということを明確にするということです。この「目的」がはっきりしない会議に参加すると「この会議って結局なんだったの?」というモヤモヤにつながるのです。

例えば、「情報共有」を目的にする会議と「課題発見と解決」を目的とする会議では、その内容は大きく変わります。まずは、自分たちは何のためにこの会議を開催するのかをしっかりと抑えましょう。この目的がはっきりしないまま「何でもあり」で話が始まると参加者が迷子になってしまいます。

②会議の「ゴール」を考える

目的を持った会議にはゴールが必要です。ゴールとは、「会議が終わった後に、参加者にどのような状態になっていて欲しいか」ということを考えることです。例えば、「イベントに対して参加者が自分がやるべきことがわかっている状態」ということをゴールにしたのであれば、会議はその状態を作っていくために進行していく必要があります。ゴールを設定したら、会議が終わった後に参加者に「最初に設定をしている状態を達成できているか」を確認します。

③会議を「見える化」する

会議中は、空中戦にしないために、ホワイトボードなどを使って議論を見える化します。意見を書き出していくと「雑談や目的に沿っていない発言」と「必要な議論」を仕分けしていくことができます。手書きで見える化することに抵抗がある場合は、PCで議事録を取りながら、それをプロジェクターなどで投影しても良いかもしれません。文字にしていきながら、目的からずれた意見が出た場合は「ご意見ありがとうございます。このご意見は今回の目的からは外れているようなので、また別の機会にお話をさせてください」などとお伝えをして、必要な議論を集中させていきます。

時間厳守

そして、会議の中で最も意識していただきたいことは「時間厳守」です。時間は無限にあるわけではありません。終わりの時間を全員で確認をし、その時間がきたら、たとえすべての議題が終わっていなくても会議を閉めます。その際は、次回の会議の日程や何を話し合うかなどを決めておきましょう。時間厳守に関しては、「絶対にこの時間には終わらせる!」ということを参加者で意識し続ける必要があります。どれだけ決めていても、最初は時間通りに終わらないことの方が多いですが、訓練をしながら、少しずつ慣れていくしかありません。

会議は、いきなり「完璧」なものを作ることはできません。失敗も多くしますが、一つずつ改善していくことしかできないのです。しかし、何もわからないままモヤモヤとする会議に参加し続けるのではなく、やり方を学ぶことで、まず何から変更すればよいのかがわかると思います。

研修後のアンケート

研修後には、以下のような感想をいただきました。

会議に目的がある、ということが、一番印象的だった。目的の異なるアジェンダがごちゃ混ぜになっており、それぞれが言いたいことを言いたいように言う、という進め方になっていた
・今日の研修を通して、課題の所在がはっきりしたことと、具体的なノウハウがわかり、早く試してみたい!という思いになった
・目的が手段になりやすいことに気付いた
・会議のやり方以前に、組織に根本的な課題があることを認識することができたことは、とても大事な学びだった

また、研修後に実際に会議を主催して、目的・ゴール・見える化を行ったら、いつも以上に参加者の満足度が高かったと大変嬉しい連絡もいただいています。

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