オンライン研修の運営、講師が一緒に行います

コロナ禍になって2年が過ぎようとしています。それに伴って、研修の世界もずいぶんと景色が変わってきました。去年の4月ごろは一気に集合型研修が中止になり「コロナが落ち着いたら」という言葉が合言葉のように聞かれていました。しかし、コロナの勢いは弱まることなく、ますます猛威を振るっており、なかなか「コロナが落ち着いたら」という言葉が実現できない世界になっています。今日はオンライン研修の実施に踏み切れていない企業様や団体様に向けて、講師が一緒にオンライン研修の運営を行いますというお話をさせてください。

オンライン研修がもたらした効果

コロナ禍の収束が見えないなかで、研修に関して良かったことといえば、一気に「オンライン研修」が広まっていることです。もちろんリアル対面研修を行えることは良いことですが、オンライン研修が広がることによって、学びのチャンスが拡大しました。私は大分県の田舎町に住んでいますが、この町にいても、移動に時間とお金を使うことなく、東京などの大都会(!)で行われる研修に参加できるようになりました。また都会と地方の情報格差がほんの少しですが小さくなっているように思います。

地方(?)の現状

このように「オンライン研修」があたり前になっている世の中ですが、まだまだオンライン研修に慣れていない企業や団体もおありだと思います。特に私が住む地方では「パソコンのことは分からない!」とオンライン研修を敬遠される方々が多いことも事実です。また地方ではコロナ禍とは言いながらも、感染者数も都市圏に比べるとそこまで増えておらず、感染症対策をしっかりしておけば、対面開催もできるレベルということも影響していると思います。

だから「オンライン研修はできない」「オンライン研修は分からない」という反応をされることも当たり前のことだと思います。しかし、「できない」「分からない」と言い続けてオンライン研修を避けていこうと思っても、このままずっと避けていくわけにはいきません。コロナ禍はおそらくあと数年は続くでしょうし、コロナ禍が落ち着いたとしても、オンライン研修がなくなることはありません。だからこそ今、このタイミングでオンライン研修の導入を「試して」いただきたいと思っています。

小さな町で計画されたオンライン研修

ある小さな町の団体様から研修のお話をいただいています。ご担当者様からは「リアル対面研修を予定していますが、コロナの状況によってはオンライン開催となるかもしれません。ただオンライン研修をやったことがないので、もし中尾さんがオンライン研修をやっておられるのであれば、その準備や方法を教えてもらえませんか?」というご連絡でした。

実はこの団体様からは今年の春に研修のご依頼をいただいておりました。しかし研修直前に、その小さな町でコロナが出てしまい、やむなく研修は中止。今回のお話は、一度研修が中止になった後に再度いただいた話です。「コロナの感染状況を観ながら開催・中止と振り回されるのは良くない。今回もし対面での開催ができないということであれば、中止ではなくオンライン開催をする」という強い意志を持っておられました。

このご連絡を本当に嬉しく思いました。一度は「オンライン研修は無理です」という言葉を聞いた団体様から「オンライン研修をやりたい、だからその準備を手伝ってほしい」という言葉を聞いた時には、「オンライン研修やってみて良かったって思っていただこう」と気合が入ったものです。

オンライン研修の打ち合わせ

そんなオンライン研修に向けての研修打ち合わせが始まりました。今回はzoomを使ったオンライン研修を計画をしています。しかし研修担当者のお二人はzoomに関しては不安がいっぱいです。どんな準備をすれば良いのか、どうやって告知をすればよいのか、そもそもzoomで研修を受けるってどんな感じなのか、などなど。そのため、研修の打ち合わせでは、実際に私がzoomのURLを発行し、お二人にzoomのURLやID/PWで共有し、リンクからの入室方法、IDからの入室方法などを試してみました。また画面の共有から研修資料を投影し、どのように資料が共有されるのかを確認しました。

もちろん参加される皆さまの中にもzoomを使った研修が初めての方もおられるでしょうし、研修告知が「オンライン研修」とだけ書いてあると「自分はオンライン研修を受けたことがないし、よくわからないからやめておこう」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。オンライン研修となったことで障壁が出来てしまってはいけません。であれば、研修前に事前にzoom研修の練習ができる日を設定して、少しでも不安を解消してもらおうという話になりました。そこで、本番前に3日間、講師が「zoom研修練習日」を設定し、それぞれ自由に参加してもらい、オンライン研修への不安を解消するようにしました。

zoomのあれこれを確認した後は、運営についての打ち合わせです。こちらの団体様では、それまで研修の告知や申し込みをFAXのみ完結していましたが、オンライン研修であれば、zoomのURLを皆さまに告知する必要がありますし、それはもちろんメールでやりとりをした方が早いです。そんな話をしながら、メールでの申込に切り替えるためにどのよう準備が必要なのか、運営事務局が一方的にやり方を変えると、現場は混乱するだろうから、より現場の皆さまが混乱しない告知の方法や申し込みの方法はないだろうかと話をして手順を考えました。結局、Googleフォーマットで申し込み書を作成し、FAXにQRコードを載せて、QRコードからの申込をいただくという方法で落ち着きました。

このように一つずつ手順を確認し、研修の内容だけではなくて、運営に関しても一緒に考えていきます。そして一緒に本番までのタイムスケジュールを考え、次回の打ち合わせ日程とその内容を決めて帰ってきました。最初は固い表情だった担当者のお二人の顔は、次第に柔らかい表情となり、最後は「こうやって話ができて良かった。これから本番までよろしくお願いします」と言ってくださいました。

研修の土壌を育てる

今回のオンライン研修に関して、オンライン研修を当たり前にしている方からすると「そんなことも分からないのか」ということになると思いますが、この団体様に関して言えば、単純に今までそのチャンスがなかっただけです。そして同時にわからないことを聞ける人がいなかっただけです。今回、私を講師として指名してくださったことがきっかけで、一緒に新しい研修文化を創る第一歩が踏み出せました。

これは私にとっても大きな出来事です。私は研修講師としてすでに土壌があり研修文化があり、学びが当たり前になっている企業様や団体様よりも、今まで研修を導入したいと思いつつも、様々な事情で研修実現が叶わなかったところに伺いたいと願っています。オンライン研修が当たり前であるところよりも、オンライン研修をやったことがないけど、どうやればいいか分からないけど、これからオンライン研修を導入したいと思っておられる皆さまにお会いしたいと思っています。

これからのあと数年の未来

残念ながらコロナ禍はもうしばらく続きます。あと数年で終わるものではないと思います。その時に「コロナ禍が落ち着いたら研修を再開します」と言っていては、数年間、学びの時間が抜けることになってしまいます「コロナ」を言い訳に「学ぶことが」止まります。日々業務が忙しければ、学びの時間がなくても毎日はそれなりに充実して過ぎていきますが、そこには成長はありません。ただ目の前のことをこなしているだけです。それは避けなければならないことです。だからこそ、学びはどのような形でも続けていく必要があります。

そしてそのために、オンライン研修を取り入れたくても、どうすればいいか分からない、運営で何を気をつければよいか分からないということであれば一緒に研修運営を行っていきたいと願っています。

オンライン研修に関することだけではなく、コロナ禍の研修に関して分からないことや不安を抱えておられる企業様や団体様がおられたら、お気軽にご連絡ください。一緒に研修運営を行ってまいりましょう。

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