22年春入社新入社員研修にオススメしたい3つのこと

今年は全国的にも雨が多く、夏の日差しを感じることが少ないまま8月が終わろうとしています。多くの企業様では、22年春入社の皆様の選考が進み、内定が順次出ている頃ではないでしょうか?去年から続いてるコロナ禍も終わる気配がないまま、また内定者研修や新入社員研修を準備する時期になり、企業の皆様は本当にご準備が大変だと思います。

オンライン選考をされている企業様に知っていただきたい学生の不安

少し前の記事にはなりますが、7月6日の大分合同新聞に、「対面なしのオンライン就活はデメリットを感じた」という記事がありました。大銀経済経営研究所が大分県内で実施した意識調査で、「会社の雰囲気が把握しにくい」「質問がしにくい」といった理由でオンライン就活にメリットよりデメリットを感じる人の方が多かったという内容でした。

特に地方に住む学生とって、オンライン就活は、距離や交通費の負担がなくチャンスが広くなります。しかし同時に、オンライン就活では、会社の雰囲気が分かりにくい、自分のよさが伝わりにくいと感じた、というデメリットを感じる学生がいます。

また、この2年、多くの人がオンラインに随分と慣れたといっても、やはりリアルで会う感覚とは違うものがあります。特にこれから入社をしようとする学生にとっては、会社の人事や部署の先輩がどんな雰囲気をお持ちの方なのかはとても気になるところです。

対面選考を行っている企業様へ知って欲しい学生の不安

一方で、説明会や選考はすべて対面で開催をされている企業様もあるかと思います。私の住む大分では、地域によってはコロナの影響は大都市ほど大きくなく、お互いが感染症対策に十分に気をつけておけばリアル対面で選考ができている企業様もおありです。それはそれで大変喜ばしいことです。

しかし、学生の状況はというと、やはり大学生活には大きくコロナ禍が影響しています。授業はオンラインが続き、サークルや部活、アルバイトまで活動が大きく制限をされています。インターンシップもオンライン開催のものしか大学からの参加許可が出ないという話もありました。

そんな学生たちは、一般的にオトナである私たちが想像する以上にたくさんの社会経験を積むことができていません。一般的には、多くの学生たちは大学生活(サークル・部活・アルバイト・ボランティアなどなど)を通して、社会人になるまでに、社会人として必要とされるスキルやマインドを成長させていきます。しかし、今、多くの学生はそのチャンスが奪われている状態です。

例え、リアルな選考を受けることができたとしても、例年よりはその活動の範囲も狭くなり、自分自身の大学生活の活動も制限を受けていることから「社会人に出る」ことに関する不安を例年以上に大きく抱えている学生が多いと想像できます。そしてこれはオンライン就活をしている学生にも共通している点でもあります。

コロナ禍の学生への理解

これから、新入社員を迎える準備をされる企業の皆様には、ぜひ今の学生たちの現状をご理解いただければと思います。私たちが想像できる以上に多くの「社会」との接点を奪われた状況です。もちろんすでにコロナ禍は2年続いており、すべてをコロナのせいにするつもりはありませんが、それでもやはり厳しい現状にあることは間違いありません。

内定者研修や新入社員研修にオススメしたい3つのこと

そんな状況で就活を進めている学生を新入社員として迎える時に、企業様としてできることはどのようなことでしょうか?多くの内定者・新入社員研修を担当してきた講師としては以下の3つをご提案をさせていただきたいと思っております。

①例年以上に丁寧に関係を作る(丁寧にフィードバックする)
②研修には「協働&実践」を取り入れる
③年齢が近い先輩社員とペアを作る

①例年以上に丁寧に関係を作る(丁寧にフィードバックする)

大学での生活やアルバイト経験が極端に少ない場合は、人とのコミュニケーションの機会が少なかったことを意味します。実家暮らしの学生であれば、家族と友人との会話が中心で、自分の知り合い以外の人とのコミュニケーション機会がなかった学生もいるかもしれません。アルバイトなどをすれば嫌でも家族以外のオトナとの関わりができますが、その経験が極端に少ない状況です。

そんな学生にとっては、会社の中で「知らないオトナ」とコミュニケーションをとっていくことは非常に緊張もしますし労力がかかることです。だからこそ、例年以上に時間をかけた丁寧なコミュニケーションをとっていただきたいと思います。

また研修やワークの後には、新入社員の成長につながる個別フィードバックの時間をとって成長のためのステップを一緒に登っていただきたいと思います。

②研修には「協働&実践」を取り入れる

①で書いた通り、オトナとのコミュニケーションが極端に少ない場合は、「協働」についての経験も少ないことが想像できます。これはオトナとの関係だけではなく、部活やサークルなど大学生活においても同じことが言えます。自分以外の人と協力して一つの目標に向かって頑張っていく経験です。

そんな「協働」の実体験が少ない状況での入社が想像できます。しかし「会社」は毎日が「協働作業」です。特に新入社員の頃は自分一人で完結できる仕事はほぼ存在しません。誰からか仕事のバトンを受け取り、次の誰かにバトンを渡していく、その繰り返しになります。

そんな仕事にスムーズに入っていくことができるように研修中から「協働&実践」を取り入れていただきたいと思います。「人と協力してワークをする」「意見を出し合いまとめながら一つのものを完成させる」そんな内容です。この内容は業界や職種によって、さまざまなバリエーションが生まれると思います。

③年齢が近い先輩社員とペアを作る

そして、②の協働作業を取り入れる時には、できれば年の近い先輩社員と一緒に実践ができると良いと思います。年の近い先輩社員は、新入社員にとって一番身近な存在になっていきます。入社後に悩むことがあったときに、一番近くで相談できる存在です。企業様によっては「バディ制度」や「メンター制度」として先輩社員とペアを組ませておられるところもあるかと思いますが、そのバディやメンターとの関係を研修中から作っていただきたいと思います。

内定者研修や新入社員研修など、できる限り早い段階から先輩社員と同じ時間を共有し、その回数が多ければ多いほど、新入社員は会社の雰囲気を知ることができ安心できるようになります。

まとめ

・22年春(以降)入社の新入社員の皆さんには想像以上に社会経験が少ないことを理解する
・上記を少しでもカバーするために、内定者研修や新入社員研修に以下の3点をオススメ
   ①例年以上に丁寧に関係を作る(丁寧にフィードバックする)
   ②研修には「協働&実践」を取り入れる
   ③年齢が近い先輩社員とペアを作る

22年春入社の皆様向けの内定者研修や新入社員研修に関して何かございましたらお気軽にお問い合わせください。貴社の業務内容に合わせて一緒に研修を作ることもできますし、外部講師として研修を実施することも可能です。

大分県内の企業様はまだまだ選考中というところも多いかと思います。採用や選考に関するご相談もお気軽にどうぞ。

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