【新入社員研修】敬語は社会人への第一歩

二月に入り、そろそろ今年の春入社予定の新入社員の皆様向けの「新入社員研修」の予定を考えておられる経営者や人事教育ご担当者様も多いかと思います。企業さまの中には、新入社員の方にどしどし電話を取ってもらいます、というところもあるかと思いますので、今日はそんな企業様向けにこのブログを書いています。

今回のブログで伝えたいこと

・新入社員研修で行う「敬語」のレッスンは社会人の基礎作りとして重要!
・敬語は理解するまで繰り返し教えていくしかない!

電話応対スキル向上レッスンからみえてくるもの

現在、私は大分県の企業様で管理職研修や全社員研修などを担当させていただきながら、個人の方向けの「電話応対スキル向上レッスン」も不定期で開催しています。このレッスンを作った当初は新入社員の方や就活生を想定していたのですが、実際にレッスンを開始してみると転職組の方が多いことが印象的です。

転職組といっても、やはり20代で若い方が中心です。レッスンの前には、電話に対してどのような苦手意識を持っているかをお聞きしますが、
「自分の敬語が正しいのかわからない」
「お客様に対して失礼になっていないか不安になる」
「丁寧な言葉使いを意識すると電話が長くなってしまう」
というような言葉使いに関する不安が「電話への苦手意識」につながっている場合も少なくありません。

電話応対のスキルアップレッスンはマンツーマンで行います。レッスンの前半では、電話を取る際の苦手意識を取り除くためのマインドセットを行い、後半では、実際の社名や先輩の名前を使い電話のロープレを行います。

先日のレッスンでの一コマ

先日も電話に苦手意識を持つ方のレッスンを担当いたしました。受講生の方は、転職をしてから電話を使う機会がとても増えて、電話への苦手意識が強くなっていました。レッスン後半のロープレにも緊張しながら臨んでくださいました。

そんなロープレでの一コマ、受講生の方から出てきた言葉はこんな言葉でした

「お電話をいただきましたことを担当の〇〇様に申し伝えさせていただきますのでよろしいでしょうか?」

・・・この言葉の後、私がしばらく固まってしまったのは、ここだけの話です。
私の頭の中には「???」が浮かんでいましたが、受講生の方は真剣です。お客様に失礼にならない言葉にしなければ!と思って必死に丁寧に伝えてくれていました。

お分かりの通り、受講生の方は敬語を正しく理解できていません。ただなんとなく「聞いたことがある敬語」を「相手に失礼にならないように」と思って必死に組み合わせて使っているだけです。そこにあるのは「意味」ではなく「音」です。

この受講生の方が教えてくださったことは「社会人になって敬語や電話に関するビジネスマナー研修をうけたことがなかった」ということ。まぁもちろん受けたことがないのであれば自分で勉強をすればいいのでは?という意見はありますが、それでもやはり私は、新入社員研修が持つ意味の大きさを改めて感じていました。

新入社員研修が持つ意味の大きさ

そしてその新入社員研修の中でも社会人としての第一歩である「ビジネスマナー 敬語」はとても重要なのだなあと感じました。新入社員研修はそれまでの学生から「主体的に成果が出すことが求められる社会人」になるためにも必要なものだと言われますが、その中でも「敬語」というのは、「自分は社会人になったんだ」という意識づけをするためのものとしては、非常にインパクトのあるものだと思います。

研修講師として、多くの企業様で若手社員に対する課題をお聞きしますが、「電話が苦手」も「ホウレンソウがができない」も「自分の意見が出てこない」も、まずは「日本語力」があれば解決していくことですし、その中でも多くの若手社員が不安に感じている「敬語」がしっかりと学べて自分の言葉遣いに不安がなくなれば、電話に対する不安も軽減されるのです。もちろんそれは電話だけではなくお客様対応や営業、ホウレンソウに必要な社内の人間関係まで全てのことに繋がっていくことだと思います。

企業は国語の授業をする場所ではありません

しかしながら、現状としては新入社員研修における敬語の時間はそう多くはありません。当たり前です。企業としては「敬語は入社前にクリアしておいてほしい」点だからです。企業は学校ではありません。「国語の授業」をするほどの余裕はありません。だからこそ、就活生や若手社員の皆様には自ら敬語を学ぶ機会を増やして社会人になってほしいと願っています。

・・・と同時に、企業様には、もちろん研修で敬語を徹底的に理解するまで時間をかけることはできないとしても、日頃の会話の中で若手社員に対する敬語を細かく修正していただきたいと願っております。そして敬語だけではなく本人の日本語力が向上する仕組みを作ってあげてください。敬語を含む日本語力が向上すれば、本人は自信をもって電話対応ができるようになりますし、お客様、社内での人間関係にも自信が持てるようになります。

もし、今年の新入社員研修で「敬語」を取り入れる予定がおありの場合は、敬語の意味を理解させた上で、繰り返し「書く」「口に出す」を行い、敬語を身につけていく研修を行っていただきたいと願っております。研修準備には時間がかかりますが、新入社員の方が自信を持って業務に向かっていけるようになるためにも必要な時間です。「敬語の研修」ではなく「自信を育てる研修」だという想いで向き合っていただけますと幸いです。

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