年間研修の成果「今日が一番勉強できた」

現在、大分県にあるとある社会福祉法人の施設にて年間を通した管理職研修を担当させていただいております。今年の1月から研修が始まりましたが、新型コロナウィルスの影響や大雨や台風の影響を何度も受けて、延期を繰り返しながらなんとか一年が終わろうとしています。

この社会福祉法人さまでは、管理職研修を取り入れるのは初めてのことでしたので、年間研修が始まって最初の1、2回は、みなさまの表情も固く緊張をされていました。しかし、今では、講義に向かう姿勢だけでなく、個人ワークやグループワークでみなさまの研修に向かう姿勢の違いを感じます。

特にグループワークでは、みなさまの「成長」を感じることが多くあります。最初のころは、グループ内で意見交換をする時間も、自分の意見を言ったら終わり、という感じで、ワーク時間が余ってしまって、静かになっているチームもありましたが、今では、一人の意見に、別の人が意見を出し、話し合いが膨らんで、時間になっても話し合いが終わらないほどです。

この研修に参加してくださっているある管理職の方(Tさん)は、年間研修が始まったころから、あまり個人ワークも進まず、グループワークでも意見を出したら終わりという感じでした。無表情で研修を聞いておられることが多く、メモを取っている回数も少なかったと記憶しています。

しかし、今月の研修では、ちょうどTさんが課題に感じていた「部下面談のやり方」について話をしていたこともあり、とても積極的にメモを取り、意見交換をしてくださっていました。明らかに今までとは違う表情で研修に向かってくださっています。

研修の最後のアンケートには【今日が一番勉強できた】と書いてくださっていました。私はこの言葉を読んで、年間を通してTさんの気持ちが変化して、前向きに研修に参加してくださるようになって本当によかったと思ったと同時に、きっと今までなんとなくモヤモヤしながら研修に参加してくださっていたTさんにも心から感謝をしました。あきらめずに研修に参加してくださってありがとうございました、と。

Tさんの上司にあたる方が、笑いながら教えてくださったことがあります。

今までTさんには「部下面談をやってごらん」と何度も言ってきたけれど、苦手だからという理由でぜんぜんやらなかった。でもえがおさんの研修を受けて、自分から面談をやるようになったんだよ。私が何度言っても聞いてもらえなかったのにね~

人の学びと行動は、どんなタイミングでスイッチが入るか分かりません。今回はたまたま私の研修がスイッチになりましたが、研修後にふと誰かと会話をすることがスイッチになることもありますし、本を読んだり、テレビを観ることがつながるかもしれません。

でもどのようなきっかけであったとしても、スイッチが入ったことはうれしいことです。そして、そのスイッチが入ったタイミングで、具体的な面談方法やトークスクリプトの作成をしたことで、より自分の課題が解決できたのだと思います。

年間研修は、このような一人の成長を感じることが多くとても意味があると感じています。単発の研修ではなかなか感じにくい行動変容の「成果」です。

人が変わっていくには時間が必要です。しかし、その時間は研修や個人サポートを通して、質を最大限に高めていくことができます。管理職研修だけでなく、次世代のリーダーを育成するための研修、若手社員への研修等、ご検討中の場合は、お気軽にご連絡ください。一緒に研修を創っていけると幸いです。

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