【おススメ書籍】[NEWTYPE]から考える「ビジョンの不足」

最近「NEWTYPE ニュータイプの時代」(著:山口周/ダイヤモンド社)という本を読みました。2019年7月に第1刷が発行されたものですが、今までこの書籍を知らなかったことが悔やまれるほどの良書でした。

今日はこの書籍から「ビジョンの不足」ということを考えてみたいと思います。

第2章 ニュータイプの価値創造 P43
問題解決の世界では、「問題」を「望ましい状態と現状の状況が一致していない状況」と定義します。「望ましい状態」と「現状の状態」に「差分」があること、これを「問題」として確定するということです。
したがって、「望ましい状態」が定義できていない場合、そもそも問題を明確に定義することもできないということになります。つまり「ありたい姿」を明確に描くことができない主体には、問題を定義することができない、ということです。~中略~「問題の不足」という状況は、そもそも私たち自身が「世界はこうあるべきではないか」あるいは「人間はこうあるべきではないか」ということを考える構想力の衰えが招いている、ということなのです。~中略~つまり「問題が足りない」というのは「ビジョンが不足している」というのと同じことなのです。

「問題」とは「あるべき姿」と「現状の姿」の「差分」ということですが、そもそも「あるべき姿」を明確にとらえることができていなければ、「現状の姿」との「差分」つまり「問題」を見つけることができない、ということです。

まったくその通りだと思って、本を読みながら何度も何度も頷いてしまいました。

管理職研修で見えてくるもの

私は大分県に来てから、企業さまに伺い、管理職研修や新入社員研修を行っています。特に管理職研修では、大分県でも大きな課題となっている人手不足、人材定着を解決するための「職場づくり」「人材育成」をテーマに研修をすることが多くあります。

例えば、「理想の職場づくり」というテーマでお話しをする研修では、受講生(管理職)のみなさんに「理想とする職場はどのような職場ですか」と伺い、ワーク形式で書いてもらっていきます。また、「人材育成」というテーマでは「○○さんには何をどこまでできるようになっていてほしいですか?また自社の社員としてどんな人であってほしいですか?」という質問をします。

しかし、このワークがなかなか進みません。「良い職場にしたい」「○○さんには育ってほしい」と漠然とした想いはお持ちですが、では具体的に「どんな良い職場」なのか「どんな風に育ってほしいのか」ということが分からない、考えたことがない、とおっしゃる方がとても多いです。

テスト勉強で例えてみると

もしみなさんが、TOEICテストの点数を伸ばしたいと考えている場合、まず考えることは「何点を目標にするのか」ということですよね。自分の現状が「400点」、そこから目指す点数が「450点」なのか「600点」なのかによって勉強の方法も勉強時間も変わって来るはずです。単に「これ以上の良い点を取りたい!」と思って何となく勉強しているのでは、点数の結果が適正な点数なのかの判断を付けることができません。もっと高い点数を狙えていたのかもしれないし、今回の点数が限界かもしれません。目標点があるから、クリアできた時には、その勉強方法が正しかったことを知れますし、クリアできなかった時には次のための修正をすることができます。

きっと勉強だけでなく、スポーツも音楽も同じです。まず「あるべき姿」もしくは「ありたい姿」があって、そこから今の自分との「差分」を埋めるための行動が始まると思います。

職場づくり・人材育成のビジョンを持つ

さきほどのテスト勉強の例でお伝えした通り、まずは「あるべき姿」の設定が大切です。職場づくり・人材育成でいえば「ビジョン」です。このビジョンを持つことが大切なことです。

しかし、多くの管理職の方はこの「ビジョン」を持つことが難しいとおっしゃいます。私も自分の管理職時代を振り返って、ビジョンを明確に持てていたかと問われると、きっと「持っていませんでした」。当日の私にとって、ビジョンを持てなかった一番の原因は「多忙」です。文字通り、毎日業務に忙殺されていました。何でこんなに忙しいのかもわからないくらいに忙しい毎日を過ごしていたことを覚えています(今、思い出してもなぜあんなに忙しかったのかが分かりません)。

毎日の業務に追われていると「ビジョンを考える」などということはできません。未来のことを考えるためには、ある程度の時間が必要ですし、自分自身もリラックスしておく必要があります。集中する環境も必要でしょう。人によっては、お気に入りのカフェに行く、浜辺に座る、など環境を変えることが効果的なこともあります。

そうやって意識的に時間を作らなければ、ビジョンを考えることはできません。ビジョンを考えることができなければ「理想の職場づくり」「人材育成」などを達成することはいつまでたってもできなくなってしまいます。管理職や小さな組織の経営者の皆様には、意識的に時間を取って「ビジョン」を考えてみてください。

個人ワークの多い管理職研修をする理由

私が担当をさせていただく管理職研修では「個人ワーク」の時間を多く取ります。研修という時間は、業務から強制的に離れ、電話や部下からの声かけから解放された場所です。しかし、業務中。そんな時間にこそ、普段はできない「自分の部署」「自分の部署メンバー」としっかり向き合っていただきたいと思ってのことです。管理職時代の私は外部研修などで研修に参加する時間が一番の贅沢だったことを覚えています。

正解のない未来

コロナ禍において、「ウィズコロナ」「アフターコロナ」とよく耳にしますが、誰も「正解」を持っていない未来を私たちは迎えようとしています。そんな未来を創っていくのは、私たちひとり一人が持つビジョンです。ビジョンを持つ、それを実現していく、そんなことを企業の研修でも取り入れてみませんか?

まだ研修を導入したことがない、外部講師を招いたことがない、そんな小さな組織のために、無理のない小さな研修を実施しています。大分県の企業さまには対面で、全国の企業様にはオンラインでの対応が可能です。ご興味がある方はお気軽にご一報ください。

小さな組織のための小さな研修大分の人材育成・人材定着を応援しますownlife.biz

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