コロナ禍における研修導入の意味

先日、タイムマネジメント研修で使っている、物事の「重要性」と「緊急性」を知るためのマトリクス表をご紹介し、「重要だけれど緊急ではないこと」を実践していくことのおススメをしました。

今日は、この【重要だけれど緊急ではないこと】の代表とも言える「研修の導入」について考えてみたいと思います。

企業の研修講師である私が言ってしまうのは大変おかしな話なのですが、企業における研修というものはこの【重要だけれど緊急ではないこと】に分類されていることが多いと感じています。研修導入に至っていない企業さまからは、

「社員研修は導入したいと思っている。でも社員が全員そろって研修をするための時間を取ることはできないし、外部講師をよぶにはお金がかかる。社内の誰かに研修をやってもらってもいいけれど、準備の時間が取れるか分からない。研修をやっていない現在も何とかなっているので、このままでも問題はない気がする

そんな声を聞くことがあります。

確かにその通りです。研修を実施していない現在でも、会社は機能していますし、従業員のみなさまは通常業務をこなしておられます。ちょっとした問題はあるかもしれませんが、致命的な大きな問題ではなさそうです。

そもそも研修で得られることにはどんなことがあるのでしょうか?

①新しい知識を得る
②知っているけどできていないことを再認識する
③出席者全員で共通言語を共有する(共通の意識を作る)
④企業が従業員への教育を真剣に考えていることのメッセージ
⑤福利厚生

例えば、新入社員に対して研修を行う場合は、社会人として身に着けておいてほしいビジネスマナーや自社の業務に関することを研修で伝えていきますので、【①新しい知識を得る】ということ意味合いが大きくなります。

例えば、社内で報連相がうまく機能しておらずに問題があったとします。それぞれに報連相を意識していきましょうと伝えることはできますが、一斉に報連相研修を受けてもらって「できていると思っているけど実はできていないこと」を全員で再認識して改めてスタートをしようということであれば、【②知っているけどできていないことを再認識する】の意味合いが大きくなります。

例えば、このコロナ禍の危機を社内一丸となって乗り越えていくためにも、企業理念を皆で改めて確認をし、お客様に喜んでいただくためにどう動いていけば良いかを考えていきたい、ということであれば【③出席者全員で共通言語を作る】という意味合いが大きくなります。

また、私は外部講師を招いた研修を始めて実施される企業様に伺うことが多いのですが、初めての研修をお受けになった後には、従業員の方は「会社が研修を実施してくれてうれしい」「またこんな研修を開催してほしい」とおっしゃることがとても多いです。それまで研修がなかった企業の従業員さんにとっては「会社がお金と時間をかけて自分たちに研修をしてくれていること」に対する満足度がとても高いことが分かります。これは【④企業が従業員への教育を真剣に考えていることのメッセージ】を受け取っている証拠です。

上記のように研修には、さまざまな意味があり、効果があります。もちろん研修を導入していなくても、業務はまわっていきますが、従業員の方の方向性の一致、やりがいや働きがいの大きさ、年代を超えたチームワークなどはやはり研修を導入されることで得られやすい効果だといえます。

研修は【重要だけれど緊急ではないこと】に分類されてしまうものですが、このコロナ禍にある今だからこそ、【重要】である研修を導入して、ウィズコロナ、アフターコロナの世界に備えていただきたいと思っています。思ったように自由に身動きが取れない今こそ、学びを深めていくチャンスです。

ぜひ研修の効果に期待して、この時期に学びのスピードを加速されてください。

最後に、先日、研修に伺った企業の社長さまよりいただいた言葉をご紹介させていただきたいと思います。

新型コロナウイルスがまた広がりつつあります。経済活動が停滞している今こそ社内教育や研修を行いひとり一人がレベルアップし今後の活動に繋げていける良い機会にしたいものです。

研修の導入にご興味のある方、研修導入について話だけでも聞いてみたいとお考えの方、お気軽にご連絡ください。

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