教える前には計画を!
現在は、管理職研修に伺うことが増えています。どの業界、どの企業さまに伺っても「部下育成」は難しいという声を聞きます。特に現場では、うまく教えることができないと悩んでおられる管理職の方が多く、また役員や取締役たちからは「管理職が部下を育成できない」という声を聞くこともあります。
今日は「教える」ということについて再度考えていきたいと思います。
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「教える」とは何でしょうか?
ビジネスにおける「教える」とは「成果に繋がる望ましい行動を引き出すこと」だと考えています。そのため相手から「望ましい行動」を引き出していかなければなりません。
教える相手は誰でしょうか?
教えるときに大切なことは「相手は誰か」ということです。
「教える」を考えると一般的には「年下の部下」と思われがちですが、「年上の部下」をお持ちの方もおられることでしょう。また相手は、未経験者とは限らず、中途採用などで新しくメンバーに加わった人であれば、知識も経験も十分にあるかもしれません。
また、相手はどんな性格をしていて、どんなコミュニケーションの取り方を好んでいるでしょうか?余談は避けて必要なことだけを伝えるほうがよいのか、ちょっと余計な話も交えながら楽しく教えたほうがいいのか、相手が好むコミュニケーションを知ることも大切です。
教える内容な何のか?
相手にこれから教えようとしていることは「何」なのでしょうか?相手はその仕事のことをどのくらい理解していますか?
望ましい行動を引き出すためには「3つの教える」があります。
1つ目は「知識も経験もない、まったく新しいことを教える」
2つ目は「知識はあるが経験が少ないことを教える」
3つ目は「知識も経験も豊富にあるが新しいやり方として教える」です。
これから教えようとしている仕事に対して相手がどの程度理解しているか、経験者であれば、理解している言語は、自分たちが使っている言語とまったく同じ意味を持つのか、そんなことを確認することも大切です。
何のためにこの仕事をするのか?
そして最後に、忘れがちなのは、今から教えようとしている仕事が「何のための仕事なのか」ということを相手に伝えていけるかです。仕事を「作業」として教えるのではなく、目的があったうえでの仕事であることを伝えていきます。人は目的が分かると主体的に動いていけるようになるからです。
これは、教える側が問われることです。自分が普段から仕事の目的を明確にできているかが問われてきます。会社の理念やビジョンと自分の仕事が結びついているか、ただの作業になっていないか、そんなことを考える必要があるのです。
計画を立てる
教える前には、「誰に」対して「どんな内容」を「何のための」仕事だと伝えていくのかを考えて、計画を立てていきましょう。そして、相手は1回くらい伝えたくらいでは理解できていないので、何度でも伝えることを覚悟しておきましょう。一度教えたら、その次はいつ確認をするのか、どのくらいの頻度で確認をしていくのか、そんなことも計画に含めていくと良いと思います。
3つの教えるに関しての具体的な教え方については、また次の機会に。
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