「言葉にする」練習

大分県では、企業さまに伺って、管理職研修や新入社員研修をしておりますが、それ以外にも個人さま向けのレッスンも行っています。先日は、そんな個人向けレッスンの日でした。以前も、ご紹介をした会社での昇格試験を目前にその対策を頑張っておられる方のサポートをさせていただきました。

この方は、今度の試験に向けて時間とお金を投資して、とても頑張って準備をされておられます。私とのレッスンもそうですが、それ以外にも東京にまで出向いてセミナーをお受けになったりと、対策の話を伺うだけでも頭が下がります。

先日のレッスンは東京でセミナーを受けた後でしたので、レッスンの冒頭で東京で学んできたことをシェアしていただきました。まずは対話形式で話を伺い、そのあとは、5分で学びの内容をまとめて、前に立って3分間しゃべり続ける、ということを本番を想定した発表形式でシェアしていただきました。もちろん動画を撮ってご本人に確認をしていただきます。

ご本人の感想は、
・目線が定まっていない
・自信がないように見える
・自分で思っているよりアクションが小さい
・話がまとまっていない
などなど。。。ご自身が想定していた発表の姿よりもできていなかったようです。

そしてこうおっしゃいました。
「東京に行って、自分にとっては大きな学びがあったから「学んだ!!」って思って帰ってきたけど、伝えるために言葉にしてみると何を学んだのかをしっかり伝えられなかった。これからは学んだと思ったことを言葉にしていく必要があると思う

本当に大切なポイントにお気づきになったと思います。

私たちは考える時には「イメージ」でとらえています。「絵」で見ることも多いでしょう。例えば「お昼に何を食べようか」と思った時に「カレーライスが食べたい」と思うときには、たいてい、カレーライスの絵が浮かんでいるはずです。

頭の中に【カレーライス】という文字が浮かぶことはあまりないことだと思います。しかし、人に伝えるというのは、この文字を使って伝える必要があり、絵のままを伝えるわけにはいきません。

これが人に伝えるときに難しく感じるポイントです。

何かを学んで「良い学びだった!」と思った時にも、全体をぼんやりとイメージして「良かった」と思っていることがあります。しかしこれを人に伝えようとすると「言葉にする」という作業が必要です。この「言葉にする」作業がとても大切で、とても難しい作業になります。

まずは「書いてみる」、そして書いたものが自分が伝えたいと思っていることを伝えられているかを確認する、伝えきれていないのであれば、言葉の表現を変えてみる、また確認をする、それを繰り返していくだけです。もちろん全体の構成を考えることも必要ですが、まずは、「言語化」できていることが重要となっていきます。

そして、実はこの「一度書いてみる」という作業は、うまく伝えられないと感じる人だけではなく、たくさん話はできるけど、まとまらない、何となく支離滅裂になってしまう、という人にも、とても有効です。言葉が多すぎる場合は、どの言葉を削るのか、シンプルに何を伝えるのかを考えるヒントになります。

書くという作業はとても体力を使いますが、ぜひ一度書く時間をとって試していただきたいと思っています。

就活を控えた学生さん、転職活動中の方、スキルアップしたい社会人の方、研修をお考えの人事の方、いろんな方のサポートをさせていただいております。お気軽にご相談ください。

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