【新入社員研修/ビジネスマナー】コロナ就活のそのあとに

2021年春。新型コロナウイルスの影響で混乱を極めた就活をくぐり抜けて内定を獲得した新入社員たちが入社をしますね。人事の皆さまは、2022年卒の就活を動かしつつ、2021年入社の内定式や入社準備が始まっている頃かもしれません。今日はそんな2021年入社の新入社員さんたちについて考えてみたいと思っています。

私は、現在、大分県や福岡県の企業様に伺って対面式の管理職研修や新入社員研修などの企業研修を担当させていただいておりますが、直接ご依頼をいただいた場合に限って、就活生のオンラインサポートもしています。私の講師としてのキャリアは大学生への就職支援からスタートさせましたので、就職支援はとても思い入れのある仕事の一つです。

そんなわけで先月から大学4年生 就活生のオンラインサポートが始まりました。名前は T 君です。そのT君が来週に面接を控えているということで、「面接って何をする場所だろう」「面接では何を評価されるのだろう」という基本的な話をセミナー形式で伝えた後に、実際に面接練習を行いました。

来週の面接の予定を聞くと「オンライン面接」ではなく「リアル対面面接」とのこと。

今までオンライン面接しか受けたことがありません。だから対面式になるとどのくらい緊張するも不明です。何よりも入退室の方法や手に持っているカバンの置き場所等が不安です。

と教えてくれました。この言葉を聞きながら、たったこの半年ちょっとの間ですごい時代になったんだなっと改めて思っていました。リアル面接が当たり前だった時に、コロナの混乱が来てオンライン面接が増え、会社側も学生側もその変化への対応に追われて混乱していましたが、ここ数か月のうちに、オンライン面接が当たり前になって「リアル面接」に不安を感じる就活生が生まれたということです。

そして、ふと、T君たちが入社をした後の新入社員研修のことを考えていました。

リアル面接をしたことがない、もしくはリアル面接の経験が少ない新入社員たち向けの研修では、より一層「人と対面していくために必要な力」を育てていくことが求められていくのではないか、ということです。もちろんそこには一般的なビジネスマナーを含みます。

採用担当者の方に話を聞くと、リアル面接の時に、入室のノックが何回であっても、カバンの置き場がどこであっても、「それが原因で面接に落ちることはない」とおっしゃることがほとんどです。私たち社会人にしてみると確かに、ノックの回数もカバンの置き場も「面接に直接的な影響があるとは思えない」ことです。

しかし、多くの就活生はその「ノックの回数」や「カバンの置き場」に不安を感じて「間違ってはいけない」「失礼になってはいけない」とマナーの正解を求めています。そしてそのような一般的に社会人が身に着けているマナーを「就活中」の企業説明会や面接を通して少しずつ身に着けていきます。他の就活生や先輩社員たちの振る舞いを盗み見しながら、何となく覚えていくのです。

時には、社会人訪問やリクルーター制度などで先輩社員に会いますが、例えば喫茶店でお茶をしながら話をしよう、ということになれば、先輩と喫茶店に入店したときのマナーを覚えていきます。そうやって少しずつ社会に出た後の社会人生活で必要となっていく一般的なマナーを身に着けていきます。

オンライン面接が多くなった2021年春入社の就活ではそのような「一般的なマナー」を就活中に身に着けている人が少ないのではないかと思っています。面接はオンライン、でも入社後の仕事はオフライン。オフラインになった時に「社会人としての常識」「それくらい分かっていて当然のマナー」を急に求められていくことは「就活中に身に着ける」チャンスが少なかった彼らにとっては少し酷な話かもしれません。

多くの新入社員研修を担当してきた経験から言うと、どの年もみな等しく自分のビジネスマナーには不安を抱えています。新入社員研修中も名刺交換や席次、敬語などの話はより真剣に聞いています。その意味では、コロナ就活の前であっても、後であっても、変わらないのかもしれませんが、しかし、2021年春入社の新入社員への対応やその研修では、今まで以上に「リアル」で人に会うときのことを丁寧に伝えていく必要があるかもしれません。

どの年の就活であっても、一般的なマナーの本質やその目的を伝えていくことが大切です。その本質さえ分かっていけば、細かい動きが違っていたとしても問題ではありません。

2021年春入社の内定者研修、新入社員研修に関して、その本質や目的を伝えていく研修にご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。対面式であってもオンライン形式であっても、変わらない「本質」をお届けします。

内定者・新入社員研修

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