緊張しない環境を「仕込む」

【悩み】
普段、社内の人と話をするときには緊張しませんが、会議やプレゼンなどかしこまった場所では同じメンバーでもかなり緊張します。どうすればいいですか?

大分県では、個人の方向けにコミュニケーションに関するセミナーを担当させていただくこともありますが、上記のようなご質問を多くいただきます。

実は「緊張しやすい」ことに悩んでおられる方はとても多いのですが、「緊張しやすいです」とおっしゃる方に、必ずお聞きすることがあります。それは「どんなシチュエーションで緊張しますか?」ということです。「ご自分が緊張しやすい関係性や人数、または話の内容について考えてみてください」と。

よく誤解されていることですが、「緊張しやすいです」と悩んでおられる方は「緊張しやすい」からと言って365日24時間緊張しているわけではありません。緊張する場面と緊張せずに過ごせている場面があるはずです。

この質問をするとみなさん、ご自分が緊張している場面を思い出されます。その場面は人それぞれです。例えば、「5人以上が緊張する」「人数は関係なく一方的に自分が何かを伝えないといけない時に緊張する」「相手と私の間に机があるとかしこまった気がして緊張する」「自分のことをまったく知らない人よりも良く知っている人の前で話をすると緊張する」「みんなが私に注目していると緊張する」などです。

そうやってそれぞれの緊張する場面をお聞きしたら、「では、緊張しにくい場面をあらかじめ作って(仕込んで)いきましょう」とアドバイスをします。アドバイスは以下のようなイメージです。

【緊張する状況】「みんなが自分に注目している場合」
【アドバイス】「書きこみ式の資料を準備してみなさんが顔を上げている時間を少なくしてみる」

【緊張する状況】「相手と自分の間に机がありかしこまった席の場合」
【アドバイス】「机をどけて椅子だけに座ってもらう形で会場を作る」

【緊張する状況】「一方的に情報を伝える場合」
【アドバイス】「対話式の情報伝達にする、質問を投げかける、相手に意見を言ってもらうなど、相手との対話形式の進行にする」

などなどです。
多くの方が、上記のお話しをすると驚かれます。そして「確かに、それならできるかも」とおっしゃいます。

プレゼンやスピーチ、会議などに絶対的な「正解」はありません。だからこそ、自分が緊張しにくい状況を「仕込んで」しまえば良いと思っています。大切なことは「自分は緊張しやすい」という暗示を自分にかけてしまわないことです。365日緊張しているわけではなくて、緊張する場面と緊張していない場面を「分けて」考えることが大切です。

ちなみに、私が緊張する場面は、研修をやっている途中に、その研修の決済権者やその企業の経営者の方が「チラっ」と顔を出していかれるときです。経営者の方が研修見学にお見えになると急に緊張して頭が真っ白になります。

だから、経営者の方には、時間が許すのであれば、研修の最初からご参加いただくようにお願いをしたり、研修に途中参加される場合は「何時ごろから入っていただくと良いです」とあらかじめ時間をお伝えしたりします。そうやって、経営者の方が見学される時間を自分でコントロールしています。

そうすると急に緊張することはありません。自分でしっかりとコントロールしていけます。

ご自分が緊張をしやすいとお考えの方には、
①どんな場面の時に緊張しているのか
②上記の場面をコントロールするために何ができるのか

を考えていただくと良いと思います。

繰り返しになりますが、自分で自分のことを「緊張しやすい」と暗示をかけ続けないようにしてくださいね。

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