【若手社員】メモが苦手な人へ

【お悩み】
自分がとったメモをすぐに見失います。先輩に何か聞かれたときにメモを出すのですが、どこに書いたのか分からずに、メモ帳を行ったり来たりしてしまいます。先輩もメモの前でイライラしているしどうすればよいですか?

記憶に残る男性社員

サラリーマン時代には若手社員の社内育成を行ってきました。毎日の業務を通して新入社員たちを育てていくのは、大変なことが多かったと記憶しています。過去関わってきた新入社員の中には、今でも時々思い出す社員が数名いますが、グループ会社に入社をしたある男性社員は、お悩みにあるような「メモを取る」ということが本当に苦手な社員でした。

メモを取るといつもそのメモを見失ってしまい、いざ先輩や上司に報告をしようと思っても、自分のメモが見当たらずに、メモ帳のページを行ったり来たり。結局はメモが見つからず曖昧な報告、そんなことで注意を受ける姿もよく目撃していました。

驚愕のメモ帳

ある日、彼と話をすることができたので、メモの取り方について聞いてみることにしました。

「どうやってメモを取っているの?」と聞くと「開いてあるページにメモをします」との答え。なんと開いてあるページは日によって(というよりその時によって)まったく違うのです。実際に彼のメモ帳を見せてもらうと最初のページにメモがあり、空白ページがあってまたメモ、また空白ページがあってメモ、という具合にメモがとびとびに書いてありました

これではメモを探せないはずです。

メモの取り方のアドバイス

彼にアドバイスをしたことは「メモはメモ帳の最初のページから順追って書いていく」「ページの途中で日付が変わったら、線を引いて日付を区切る」ということです。たったそれだけです。

ちょっと前では考えられなかったアドバイスです。メモを取る時にはメモ帳の最初のページからメモする、順追って書いていく、そうするとタイムラインが追いやすくなるし、メモを探すこともなくなる、間違ってもページを飛ばさないように、なんて、当たり前すぎて驚きます。

しかし、そのあたり前が当たり前でない新入社員もいます。考えてみると日常生活で「メモを取る」ということはそう多いことではありません。買い物に行く前に「買い物リスト」を作成することはあるかも知れませんが、それもメモではなく、スマホを使う場合も多いと思います。ましてや彼らデジタルネイティブ世代にとっては、メモは「録音」「録画」「写真」なのです。そうなった場合、メモ帳にメモが取れなくても驚くことではありません。

忘れてはいけないもう一つのポイント

また、何をメモするのかを教えることも大切なポイントです。お客様の話をメモに残し先輩や上司に報告する必要があるのであれば、「相手のお名前」「連絡先」「話の中に出てきた数字」「要件要約」をメモする必要があることを伝えなければ、何をメモをすべきかが分かりません。この時には「何のためにこのメモが必要か」ということを教えていく必要があります。

もし電話の申し送りが苦手、報告・連絡が苦手という人がいるならば、メモの取り方のほかに、メモの内容について見直してみてください。もし上司や先輩の立場で報告・連絡が苦手な部下がいるなと思う場合は、その人のメモの内容を確認してみてください。きっと修正すべき点が見つかります。

まとめ

メモを取るときには、メモ帳の最初のページから書いていく、日付が途中で変わったら区切り線を入れる。相手のお名前や電話番号は忘れずに書く。

これからもそんな基本的なことから教えていく必要があることを「ばかばかしい」と片付けずにやっていきたいと思います。世代が違う人たちと働くということは、それまでに育った環境も価値観も違います。だからこそ、自分たちの価値観や環境が「正しい」と思いこまずに、柔軟に対応をしていける人であり続けたいと思うのです。

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