今どこで、どこに向かって、あとどのくらい?
7月になりました。今年も折り返してしまいましたね。年の前半はコロナに翻弄されて、アッという間に終わってしまったような気がします。しかし、時間の流れだけはいつも一定なので、コロナがあってもなくても同じように時間が流れていたはずだと思うと不思議なものです。コロナの騒ぎがなければ、今はどんな7月を迎えていたのだろうかと思っています。
私は、多くの研修の中で受講生の皆さまに考えていただくテーマを持っています。それは以下の問いです。
今どこで、どこに向かって、どのくらい?
実はこの言葉は福岡で就職支援をやっていた頃に、上司から言われていた言葉です。「今、自分はどこにいる」のか、それは「どこに向かっている」のか、そして、「あとどのくらい」で目的地につくのか、ということをいつも考えなさいと繰り返し繰り返し言われていました。
この「どこに向かって」という問いはとても大切なです。例えば、車に乗ってドライブをするときに「どこに向かって」という目的地の設定ができていなければ、エンジンをかけて走り出そうにも右に行くのか、左に行くのかを迷ってしまいますよね。とりあえず、走り続けることにしても、目的地が決まっていなければ、グルグルと走り続けて時間もガソリンも無駄にしてしまうことになります。目指す目的地によっては、準備すべきものを変わってきます。海に行きたいのあれば水着が必要ですが、山に水着は持っていきません。
自分の仕事、キャリア、生活、などの自身の「生き方」や「在り方」において、また会社における数字の達成や資格試験の合格点数など、具体的な「目標」の両方に関して、「どこに向かって」という考え方はとても大切です。そのうえで、今の自分の立ち位置を確認するから「あとどのくらい」成長すればいいのかが分かってきます。しかしこの「どこに向かって」が明確でないと、どのように成長すればいいのか、成長のためには何をすればいいのかが分からなくなります。時間とお金と経験を無駄にしてしまうのです。
私であれば、「研修講師として何を目指していくのか」「研修講師としてどう在りたいのか」ということが明確になっていなければ、そこを目指すことはできません。言語化できていないものは、実際に手に入っているのか、手に入っていないのかが分からないのです。例えば、私は「<とても簡単で基本的なことなんだけど、実はあまりできていないこと>をシンプルに伝えて、それぞれに気づきを起こせる研修講師でありたい」と思っています。また研修を創る時には「たとえ、誰がやっても同じように分かりやすく良い研修だけれども、私にしかできない<時間があっという間に感じる研修>」になることを目指しています。このように一つ一つを言語化していくことが大切です。そして、今の私自身を俯瞰してみます。もちろん自分自身で振り返ることも大切ですが、人事の方にフィードバックをいただいたり、研修後のアンケートを参考にしながら、第三者の視点を借りて自分の研修を評価します。そうすると、目標に向かってどのくらいの位置にいるのか、あとどのくらい何を具体的に変えていけば目標としている姿になれるのかが見えてくるのです。
この「どこに向かって」はあまりむつかしく考えずに、まずは「書いてみる」ことをおススメします。「なんとなくこんな感じがいいな」くらいの気持ちから書き始めて考えていくと少しずつ明確になっていくと思います。
何となく前にも後ろにも進んでいなくて、停滞しているなぁと感じる方がいらっしゃったら【今どこで、どこに向かって、あとどのくらい】をやってみてください。お一人でむつかしい時は、お気軽にご相談くださいね。
企業さま向けでは「目標設定」などの研修も担当しております。社員さまお一人おひとりが自分で目標を立て、主体的に動いていく組織作りをしたいとお考えの企業さま、お気軽にご相談ください。