新型コロナウイルスにより中止が相次ぐ 集合型研修について(メリット・デメリット)

集合研修の対象者によって変わるメリットデメリット

新型コロナウイルスの影響が日本社会全体に大きな影を落としていますね。私も3月の集合型研修が中止となった連絡を受けました。ご担当の方と研修の準備を進めていたのでとても残念です。一日も早い終息を願っています。

集合型研修を数多く担当してきた講師として、そのメリットやデメリットを、今回、改めて考えてみました。集合型研修は対象者によって、メリット・デメリットが変わって来るものです。

今日は【新入社員~若手社員向け集合型研修】について考えてみます(あくまでも個人的な意見です)。

<メリット>

(本人)
 ・職場を離れて研修に参加するのでちょっと一息つける
 ・ワークを通して他社の新入社員の悩みなどを聞く機会があり、みな自分と似たようなことを悩んでいることを知って安心できる

(会社)
 ・社内で研修を行う手間・労力をかける必要がない
 ・新入社員が少人数の場合は、集合型研修を通して「同期」感覚を与えることができる

<デメリット>

(本人)
 ・参加者同士の交流が少ない(休憩中もスマホを扱っていてあまり会話が生まれない)
 ・研修内容を自社ケースに当てはめて考えることが難しい

(会社)
 ・外部研修のため新入社員の研修中の様子が分からない
 ・研修内容の詳細まで知ることが難しいので研修後のフォローができない

ざっとこんな感じでしょうか?

新入社員に有効な自社開催研修の理由

数多くの新入社員向け集合型研修を行ってきた講師としては、実は、新入社員研修は集合型研修よりも自社開催のほうが学びの定着が大きいと思っています。

デメリットにも書きましたが、集合型研修に集う新入社員は、ほかの参加者と積極的に話しをすることが少ないのが特徴です(管理職研修の場合は、ほかの参加者と積極的に意見交換をしますよね)。そのため、会社が期待しているほどのコミュニケーションを取ることもなく、研修が「受けて終わり」になるケースが多いです。そのうえ、会社側が研修内容を正しく把握することが難しく、研修後のフォローなどが進みにくいという点があります。

新入社員研修が自社開催の場合は、研修中の発言内容や様子を知ることもできますし、自社の業務に合わせた話ができるので、研修内容が業務に直結します。研修後のフォローもしやすくなります。

集合型研修を担当してきた講師の視点でいうと、受講生の勤務年数が3年以上の場合、自社での取り組み、自身の悩みなどをほかの参加者と共有されやすくなりますし、研修内容も自分のケースに置き換えて考える力が付いています。そういった点でも、集合型研修の成果が出やすくなるのは、入社3年以上からではないかと考えています(このことについての詳しい記事は「集合型研修の成果が出る3年目以降の社員研修について」に書いています)

今後、研修の導入を検討されている経営者・人事教育担当のみなさま、ぜひ、社員さんの勤務年数に応じて、最も研修成果が高い形(自社開催・集合型研修)をお選びになってください。

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