「共通言語」を生む場所としての「研修」
私は現在フリーの研修講師として大分県の企業さまに伺いながら企業研修を行っています。研修の対象は、役職者から新入社員までの全員が一斉に受講をする「全社研修」から「管理職研修」「次期リーダー候補研修」「新入社員研修」などの階層別研修まで様々なものがあります。
大分県の中小企業さまでは、社内研修を導入されたことがないところも多く、特に外部講師による企業研修に関しては「ハードルが高い」と思われている経営者もいらっしゃいます。確かに研修を導入していても、していなくても、何とか業務が回っていれば問題ないことですし、逆に研修の時間に全員が集まらなくてはいけないのであれば業務が止まってしまうというマイナスのイメージをお持ちの場合もあります。
しかし、研修を導入したことがない企業さまにこそ、研修を導入していただきたいと願っています。それは研修がもたらす効果は経営者の方がお考えになるよりずっと大きなものだからです。
研修を導入する目的には、以下の5つがあると考えています。
①新しい知識を得る
②知っているけどできていないことを再認識する
③出席者全員で共通言語を共有する(共通の意識を作る)
④企業が従業員への教育を真剣に考えていることのメッセージ
⑤福利厚生
この5つの理由のうち、「③出席者全員で共通言語を共有する(共通の意識を作る)」という効果は、特に研修で得られる非常に大きな効果です。
以前、ある企業さまに研修に伺いました。こちらの企業さまでは、外部講師による研修導入は過去にありませんでした。インターネットで検索をして下さりHPからお申し込みを頂きました。研修のご要望は「新入社員研修」ということでしたので、研修のお打ち合わせに伺いました。
「営業として採用をした新入社員が細かい部分に気が利かない、目配り・気配り・心配りができていない、そんなことを研修で伝えていってほしい」というのが研修に対するご要望でした。研修に関して何度か打ち合わせを行い、研修日の1週間前にオリジナルの研修資料をお送りしました。
研修資料を確認してくださった取締役から「新入社員だけに受講してもらう予定だったが研修内容を確認したらぜひ全員で受講したほうが良いと感じた。スケジュールの調整ができる人は全員受講してもらう」と連絡を頂き、「新入社員研修」の予定が「全社研修」となりました。
研修では「目配り・気配り・心配り」とは何か、その時の「視点」や「行動」についてを伝え、具体的に自分たちの業務の中で「対社内」「対社外」でどのように実施できるかを考え、ワークをしながら意見交換をしました。それぞれが考える「目配り・気配り・心配り」の発表を聞くだけでも、ずいぶんと勉強になっていました。
その研修1週間後に、企業さまに伺って研修レポートをお渡ししたときに、社長さまから「研修後から、社員に対して改善してほしい点等を伝えるときに「その視点は目配り・気配り・心配りができてないよね」というように言えるようになった」「社員も「目配り・気配り・心配りができてなかったです」と話してくれるようになった」「目配り・気配り・心配りという言葉が共通言語となったことで社員と対話しやすくなった」というお話を伺うことができました。
これが研修で作っていくことができる「共通言語」です。研修を受講した皆さまの言葉やレベル感が統一されていくことで言葉そのものが持つ「意味」が統一されていきます。そうすると社内での会話がとてもスムーズになります。これは組織運営において非常に大きな効果を生み出します。皆が同じ方向を向いて仕事をするという意味でも、理解度が増すという意味でも大きな効果があるのです。
組織全体の足並みをそろえていきたい、会社全体のレベルの底上げをしたい、一体感を出していきたい、そんなことをお考えの経営者や人事の方にはぜひ一度「共通言語」を作り出す研修を導入していただきたいと願っております。
私は研修で効果的な「共通言語」を生み出していくことを目指して、研修を導入していただく前には課題やご要望を繰り返しヒアリングし、オリジナルの研修を創っています。外部講師はハードルが高いとお考えの方こそ、一度ご連絡ください。大分県内であれば対面・オンラインのどちらでも、また県外であればオンラインでお話をさせていただきます。