人材育成関する外付けハードディスク

フリーの研修講師として、大分県の企業様を中心に内定者研修・新入社員研修・管理職研修に伺っておりますが、研修講師歴はサラリーマン時代から数えると今年で11年となりました。

フリーの研修講師となって一番良かったなと思える点は、研修準備に時間をかけることができるようになったということです。サラリーマン時代は、管理職として組織のマネジメントを行い、総務・経理の仕事を行い、事業部として現場（学生の就職支援）を行っていました。もちろん、組織にいれば、毎日のように何かしらのトラブルはありますし、部下から「ちょっといいですか？」と相談をもらい、その対応で終日終わるということもよくあることでした。そんな毎日の中で、企業様からご依頼いただく研修準備を行っていくのですが、時間をかけたいと思っても、十分に時間をかけることができなかったというのも正直な話です。

つい先日、次の研修準備をしながら、「企業様の人材育成に関して、これだけ時間をかけて、本を読んで、資料を準備していけば、それは企業様にとって良い人材育成の機会になっていて当たり前だ」とふと思いました。逆をいうと、これだけ時間をかけて準備を行っていて、成果が出ない研修になってはいけないと思ったのです。

私たち講師は、企業の経営者の方と組織の課題を話しながら「どんな人材を育てていきたいか」「研修を通してどんな行動変容を起こしたいか」を考えていきます。そしてそれを実現できる研修を作っています。研修を受けてくださる皆さんの顔を思い浮かべながら、どうすれば行動変容に繋がり安いかを考えます。もちろんそのためにはたくさんの本や資料を読みますし、知識をアップデートするためにも学び続けていきます。

そうやって研修準備をしている時には、企業の経営者の皆様と同じ熱量で社員の皆様の成長を考えている時です。企業の理念を読み返し、資料を読み返し、ひとり一人の性格や個性を思い出し、それぞれの社員様たちが、この先どんな人材に育っていけば、この企業はますます発展できるだろうということを何度も考えます。

それは、何とも贅沢な時間です。組織のマネジメントも総務も経理も部下からの相談の時間もなく、すべてを研修準備、人材育成準備に使うことができる時間です。私は研修講師である自分のことを、企業様にとっての「外付けのハードディスク」のような存在だと思っています。組織の中に、研修や面談などに時間を使える社員がいない場合であっても、人材育成に関して必要な知識は、外付けハードディスクの講師である「私」から取って貰えば良いと思っているからです。そのために、私はアップデートをし続けます。

予測不可能であるVUCAな時代だと言われて長いですが、この2年間、世界はますますそのことを実感しています。この２年では終わらなかったこの混乱はきっともうしばらく続いていきます。その時に、やはり生き残っていく企業を作っていくのは「企業の中の人」です。企業というものは人格を持っていません。企業を作っているのはあくまでも人でしかありません。その「人」は今から育てていく必要があります。

本気で「人」を育てたいと思っておられる経営者の皆様、一緒にその想いを実現できれば幸いです。人材育成に関する外付けハードディスクとして中尾の研修や面談を使っていただければと思います。

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22年卒予定の皆様に向けた内定者研修も随時受付中です。21年卒の社員様のフォローアップ研修としてもご活用いただけます。