研修を通して行う行動レベルの統一

今年の1月より毎月、研修に伺っている、大分県のある中小企業様があります。毎月1度の全社研修と役員勉強会を担当させていただいており、1年間の折り返しに入ったところです。

年間を通してのテーマは「全社員の底上げ」「レベルアップ」です。特に、この企業様が大切にされている「おもてなし」ということ関して、大きくレベルアップしていきたいというのが社長をはじめとする役員の皆様の思いです。

おもてなしについて学んだあとは

おもてなしに関しては、前半の研修でその内容をお伝えをし、皆さんの気持ちも「おもてなし」の重要性に気付いてくださっていました。しかし、その後、役員の皆様への研修導入後アンケートでは、「おもてなしの気持ちは出てきているが、具体的な行動にまで繋がっていない」という声がありました。

「具体的な行動にまで繋がっていない」というのはとても重要なポイントです。概念として重要なことだと理解できていても、具体的な行動が起きなければ、それは理解できていないことと同意語です。行動が起こって初めて学びが生きてきます。

そこで、前回の研修では「おもてなし」について、具体的な行動を考えました。「おもてなし」とは相手が目の前にいない時にも、その人のことを想って、心を尽くして、手をつくしていくこと、だと研修を通して学んだけれど、それは具体的にどのような行動を取るとおもてなしと言えるのだろうというものです。

具体的な行動を考える研修

今回は、「初めて店舗にご来店されるお客様をお迎えをするときのおもてなし」に関して、それぞれに「どのような具体的な行動をとると、それは私たちにとってのおもてなしになるのか」ということを考えてもらいました。

研修ではワークを通して「具体的な行動」を出してもらいます。「伊原くん」という架空の人物に登場してもらい、皆さんには伊原くんの指導係となってもらいました。

先輩、おもてなしが大事ということは分かったんですが、具体的に何をすればいいんですか?今日初めてお客様の来店対応をする予定ですが、どんな準備をすればいいか教えてください」という伊原くんの問いに答えてもらいます。

全社研修ですので、そこには社長を含めた役員、業界歴が長いベテラン社員さん、そして未経験で入社をした若手社員の皆さんとさまざまな人たちがいらっしゃいます。それぞれが伊原くんの指導係として、「お客様をお出迎えする時には具体的に何をすればいいか」ということを言語化していただきました。

ペアワークと宿題

ペアになり、一人は伊原くん役を、もう一人が先輩役になります。先輩は伊原くんにわかりやすい言葉でお客様をどのようにお出迎えするのかを説明してくれていました。このワークを時間が許す限りペアを変えながら何度も行います。すると、自分の説明では十分でないことに気がつきます。修正をして次のペアで伝えてもらいました。

こうやって何度もペアを変えながら、また伊原くん役と先輩役を変えながら、自分たちにとってのおもてなしの具体的な行動を考えていただきました。そして、研修の宿題として、全員が書いた「おもてなしの具体的な行動」を一つにまとめ、社内で再度、話し合いを行い、行動を統一することをお願いしました。

研修の振り返りからも、具体的な行動の統一ができて動きやすくなりそうだという意見もあり、具体的な行動を書き出していくことの大切さに気づいてくださったようでした。来月の研修では、皆さんが統一してくださった「初めてのお客様をお出迎えするときのおもてなし」の具体的な行動への社内での取り組みについて話を伺う予定です。みなさんの変化がとても楽しみです。

研修の振り返りより


「グループワークで行動を細分化してものを教えあった時に「これは言わなくても分かるだろう」と勝手に省略していること気づきました。」

「今回は、社員全員が同じレベルでおもてなしができるように、「行動を具体的に考える」ということが大事だと教えていただきました。ペットボトルの水ひとつ注ぐという作業も、特に決まりがなければ10人が10通りの注ぎ方をするかもしれません。しかし、注ぎ方を細分化してからそれぞれに伝えれば、皆が同じ注ぎ方ができます。おもてなしも同じで、行動を細分化して理解することで、皆が同じレベルでのおもてなしができるようになるんだなと思いました。また、社内でもおもてなしの為の行動を統一し、お客様により良いおもてなしができるように取り組んでいきたいと思います。」

「行動の細分化については、おもてなしだけではなく、成長企業として、業務マニュアル作成、時計作りに必ずに必要になってくると感じました。誰が、どう捉えても同じ質、レベルの対応、説明、情報が提供出来るよう、業務において指示等を行う立場になった際には行動の細分化を常に意識して取り組みます。それを実践する為にも先ずは、今回学んだお客様へのおもてなしの統一をいち早く取り組みます!」

具体的な行動を起こしていきたい、行動レベルの統一を図りたい、など貴社の課題を研修を通して解決していきませんか?お気軽にご連絡ください。

お問合せ(メール)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です