研修に対するフィードバックをください
私は今、大分県を中心に対面での企業研修を、またオンラインでは東京の企業さまへの企業研修を担当させていただいています。最初は、大学生向けの就職支援のお仕事から講師としてデビューし、のちに企業での研修も担当させていただくようになりました。
企業での研修講師をはじめた頃は、会社へお申込みがあった案件に対して「中尾さん、次の研修の担当をお願いします」というような感じで研修の担当が決まっていたのですが、ある年に、熊本県で行われた新入社員研修のコンペに自分の名前で申し込んだことがありました。それまでもいくつか研修の企画書を書いたことはありましたが「コンペ」という形はその時が初めて。自分の名前で企画書を書き、自分でプレゼンを行ってくる。それまでにはなかった経験でした。
それまでの研修企画書は一度つくったものを上長に添削してもらい、何度も書き直すということもやっていましたが、そのコンペに出した企画書は、上長からのチェックを一切受けずに、すべて自分で書きあげました。「すべて自分の力でやってみたい。どこまで通用するかやってみたい」という気持ちが強かったからです。プレゼンに行った日は、緊張で脚が震えたことをよく覚えています。
結果は、研修を受託。私の講師人生の中でも、受講生の方の人数、開催日数、研修費用、などすべてが最大のものとなりました(今でも過去最大です)。
今、思い出すと、この時をきっかけに研修へ向かう気持ちが変わったように思います。研修資料を作るところから、当日の会場準備、そして研修後の連絡など、今も行っている「細かさ」や「気配り」をやるようになっていました。
特に一番変わったことは、研修が終わった直前に、主催者の方に
「私の研修でお気づきの点やご意見、また次回への改善点があったら教えてください」とお聞きするようになったことです。
研修講師は、研修内容に対してフィードバックをいただく機会がとても少ない(ほとんどない)のが現状だと思います。でもそれでは研修を良いものにすることはできません。受講生のなかには、研修へ対するフィードバックを書いてくださる方もおられますが、ごく稀です。だからこそ、主催者の方のご意見からも改善のヒントを得なければ、次につながりません。
主催者の方は、「そんな私が研修に対して何か言うなんてできません」と驚かれる方もおられますが、フィードバックをいただく意図を説明してお願いをすると、遠慮がちにいくつかご意見をいただけるようになります。
「ちょっと話すスピードが速く感じました」
「あのワークに関しては、難しく感じている受講生が多かったようです」
「あのえがおさんの話はとても響く内容だったので、次回の研修でもみなさんに伝えてください」などなどです。
この時から、研修後には、研修のご依頼をいただいた企業様やご担当者様に研修に対するフィードバックをいただくようになりました。そして、毎回、その時間が私の研修を改善していく大変貴重な時間となっています(ちなみに、研修後にご記入いただく受講生様用のアンケート用紙にも研修の進め方や講師に対する意見や改善点など気づいたことを書いていただく項目があります)。
これからも研修に対するフィードバックをいただきながら、より良い研修を創っていきたいと思います。
内定者・新入社員研修をお考えの企業さま、社内でのコミュニケーションの改善や人材育成、人材定着をお考えの企業さま、研修に関するお問い合わせはお気軽にどうぞ。対面でもオンラインでも対応いたします。