話を聞く前に答えを準備していませんか?

大分県を中心に企業研修の講師をしていますが、研修がない日は、地元で歯科助手として働いています。歯科助手の仕事を始めたきっかけは「地元でのコミュニティづくり」が目的でした。知らない土地で、障がいを持っている主人と生きていくには、地元の情報を常に取って置けること、ともし万が一、主人に何かあった時に、助けてくださるであろう方たちを探しておくことが、引っ越しをした当時の重要課題でした。

結果として、家から徒歩圏内の歯科医院にて歯科助手をしていますが、本当にみなさま良い方ばかりですし、私も新しい世界で楽しくやれています。

さて、今日はその歯科助手での話。
土曜日になると子どもさんの患者さんが増えます。お仕事がお休みのお父さんがお子さんを連れてくることもしばしば。

そんなある幼稚園生のお子さんとパパのお話しです。
お子さんの健康状態にとても敏感で熱心なパパですが、お子さんの歯の状況をお聞きすると「腫れて痛いと思うんですが、ウソついて痛くないって言うんです」ということ。そして、幼稚園のお子さんに向かって「あんた嘘ばっかりついて!痛い時は嘘つかんでいいのに、嘘ばっかりつくやろ!」っとやや大きめの声をかけます。パパとしては「痛いときは素直に言っていい」という優しい言葉かけなんでしょうが、お子さんはちょっとだけ小さくなってしまいます。お子さんに「痛い?」と聞くと、うんともううんとも分からない返事。。。そうするとすかさずパパが横から「嘘つき!痛いんでしょう!」とおっしゃるんです。。。

このやりとりを見ながら、何となく「あぁこのパパはきっと部下にもこんな声かけをしてしまっているんだろうな」と想像をしていました。

部下に「嘘つき」とまでは言わないかもしれませんが、物事を決めつけて話を聞いているタイプかもしれません。相手の話を聞く前から、相手の意見を想像して自分の中で答えを準備しているパターン。こんな上司って結構大変ですよね(笑)

みなさんはどうでしょうか?
相手の話を聞く前から、自分の中に答えを準備していませんか?
部下の言葉を、そのままの言葉で受け止めていますか?

いつも同じパターンだ、と思って話を聞くと、たいていの場合、話を聞いている途中から(もっと言うと話を聞く前から)自分の中で、相手に対する反応を決めてしまっています。会話の答えも決まっています。でもそれでは「会話」にはならないですよね。そして、決めつけらた部下は、もう話をしたくないと思うはずです。。。

いつでも真っ白な自分で人の話を受け止めたいものです。

今日は、一日の部下との会話を思い出して、自分が話を聞く前から決めつけていなかったかを振り返ってみてくださいね。改めての気づきがあるかもしれません。

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