研修を行うと混乱が起きる?
今日は、継続研修を実施することで起こる「混乱」について少し書いてみます。
会社の規模や歴史の長さに関係なく、またその大きさは様々ですが、ほとんどの場合は、継続研修を始めていくと1年後くらいで一度「混乱」が起きます。継続して行われる研修を通して、組織について学んだり、チーム内のコミュニケーションについて考えたりすると、自社の課題が浮き彫りになるからです。
また研修後に書いていただく「振り返りシート」には、会社や講師に伝えたいことを書いてくださいますが、そこにも、今まで「言う場所」がなかった想いが溢れることもあります。会社に対して「こういうサポートがあるともっと働きやすい」「管理職と自分たちの関係においてこういうところで困っている」というような声です。
その声のうち、もちろん一部は「ただの愚痴」と言うこともありますが、多くの場合は、いままで会社に伝えたい想いがあったけれど、それを伝える場所がなく、機会がなく、ずっと押し殺してきた声だったんだなと思えるようなものばかりです。
そのような声に共通していることは「もっと良い会社にしたい」という思いです。研修の内容を真剣に自分ごととして捉えて、自社に当てはめて考えた時に、「もっとよくできるところがある」という思いを持って声を上げて下さっている。皆さんが良い方向に動こうとしている良い反応です。
大分市内に事務所を置くある企業の社長は、継続研修を導入して1年が経った時に「中尾さんの研修を始めてから、今まで見えていなかった自社のことがよく見えるようになった」とおっしゃっていました。研修中の意見交換や振り返りシートを通して、皆が何を考えているのか、現場では何が起こっているのかをキャッチして、次にどのようなアクションが必要かを考えておられます。
多くの場合、このような混乱はあまり想像できるものではないので、研修後に出てくる様々な意見を聞いて驚かれる経営層や人事もおられますが、研修を設計される時点で、ある程度の混乱を想定して、その混乱に対しても誠実に対応をしていく覚悟を持っておられた方が良いというのが、継続研修を導入される企業に対してお伝えできることです。
「継続研修を行うことでどのような混乱が起こる可能性があるのか」研修に関してお話をさせていただく場合には、そのことも併せて意見交換をいたします。
すぐに継続研修を導入する予定はない、自社にどのような研修があっているのか考えたい、そのような場合でもお気軽にお問い合わせください。