研修の成果とは?
研修の導入をお考えの経営者や人事部の皆様にとって一番気になるところはズバリ「この研修を導入して意味があるのか?」ということではないでしょうか?業務時間内に、お金をかけて、わざわざ研修を導入して、どんな成果が出るのだろう、という意見が正直なところだと思います。実はその通りで、研修というものは。研修後の成果が見えにくいものです。
私は研修のない平日には地元の歯科医で歯科助手の仕事をしていますが、歯科医院における「成果」はとても分かりやすいです。「義歯が当たって痛いです」という患者さんがお見えになれば、痛みの原因になっている義歯を削って調整をします。そうすると「痛くなくなりました!」と喜んでいただけます。これが成果です。
では、研修における成果とは何でしょうか?
研修の目的と内容によって当然変わって来るものですが、私の考える一般的な研修における成果とは、「自分の目標としている姿」と「現状」の「差分」である「必要な成長」に対して研修後に「行動を起こせる」またその行動が「継続する」ことだと考えています。
私が研修中に行うことは以下の4つです。
①自分の目指す場所を整理する
②現状を棚卸しする
③目指す場所と現状の差分を明確にし、その差分を埋めるための行動を考える
④できる限り③をワークを通して具体的に体験してもらう
そして、研修後にみなさんにやっていただく必要があるものは以下の2つ
⑤研修で考えた「差分を埋めるための行動」を実行する
⑥実行し続ける
この⑤と⑥ができると、研修前と研修後の自分の成長を実感することができます。もちろん会社にとってもそれは「目に見えた」変化となり「研修の成果」となります。
研修は、「やって終わり」「受けて終わり」ではなく、研修が終わってからが本番といえます。ただ多くの単発研修の場合、講師として研修後のみなさまにお会いできるチャンスが少なく、研修後の成果がどうだったかも分かりにくいものです。そういう理由もあり、私は単発の研修ではなくてシリーズものの研修が好きです。
「研修と通して行動を変化させる」そのためにもいかに「腹落ちする(納得できる)」研修を実施できるかが大きなポイントです。研修講師としてまだまだ頑張っていかなくてはいけないなぁと思う今日この頃です。